2014年3月24日月曜日

No67. すくむ手足。

人生において、今日ほど悩み苦しむ日々はあっただろうか。

たった3ヶ月の月日で、目の前で3人以上のひとが亡くなり、あるときにはバイクが激突し、人が飛んでいく姿を見た。バイクは激しく横転し、引き付けられるように集まる人々。また、あるときには、人々が入り浸る市場で、わが子の背中をさする母。肩に担がれた子の顔には、生気は感じられなかった。こういう光景を初めてみる者にとって、突然、目の前の光景がなんなのかがわからなくなる。

先日、学生が500人ほど集まるキャンプ場で竜巻が起こった。20m以上の高さのある砂嵐のようなものが数秒にして現れ、学生たちが手にもっていた鍋や皿が空中に吹っ飛んだ。人以外のすべてのものが舞い上がり、何時間もかけて作ったテントも飾り物もすべて、なくなってしまった。

そして、その晩、キャンプファイヤーで踊り疲れ、休んでいた矢先、今までの人生で聞いたこともないような爆発音がした。花火のような波動とは異なる、とてつもない鈍く、巨大な波動。誰もが耳を押さえていた。

1分後、運営事務局の前に、ほぼすべての学生が集まっていた。そこには、ひとりの学生が、先生の膝にのっかっていた。顔は白かった。

どうしてなのかわからない。今までの人生で起きたこともない出来事と遭遇すると、数日間、なにも考えることができなくなる。頭はぼんやりとして、一杯のコーヒーであっという間に1日が過ぎてしまう。ついさっきまで、欲しがっていたはずの物も、突然、忘れてしまう。たった一瞬、たった一瞬の出来事で、すべてが吹っ飛んでしまう。なんでなのかわからない。





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